中学や高校の授業について、仕事や生活の役に立っていない内容は無駄・非効率的という意見もありますが、私はそう思っていません。
中学までは特にどれも基本的な概念・考え方の内容で、日常で役立つ基本的な理論が多いです。音楽や美術など、仕事に直接必要な知識ではないものも含まれていますが、自身が属さない他の分野を理解するための素養として学んでいると思います。
一方、高校からの授業内容は高度で理解が難しいです。高校の数学や理科の内容は、そもそも科学的基礎が成立した後の世代に作られたもので、基礎理論を会得した科学者達の中でも天才と評価される一握りの科学者が思いついたような理論です。そのため、わかりやすい解説ができるようになった現代でも、特に数学や物理・化学など、理解が難しい内容が多いです。
そのように難しく、日常生活としては直接関与しない内容を学ぶのは、大学や仕事などの専門職としての基礎知識を学ぶ目的がありますが、私はもう1つ重要な目的があると考えています。
仕事につくと、未経験のため、不慣れで、答えがわからないような課題に向き合う日々が続くと思います。
数年が経過して、目の前の仕事は卒なくこなせるようになっても、今度は部下を持つことで管理職としての視点が必要になったり、伴侶や子供との生活で複数の役割をこなす必要が生じるなど、やはり多彩な不慣れな課題に直面します。
つまり社会に出ることは、未知の慣れていない課題に常にさらされることにつながるため、経験がない環境でも、自身で考えて生きていけるように、様々な教科を通じて概念や視点を学ぶメリットがあると思います。
私は大学病院に勤務し、株式会社を起業して、さらにクリニックを開業しましたが、それぞれ求められる力は大きく異なります。
医学や科学だけでなく、経営や営業、雇用・労務・法律など多様な問題に直面させられます。
ほとんどはジャンル違いで不慣れな課題であり、その度に初心者として怖さを感じたり苦手意識に悩まされていますが、これまでの課題に取り組んだ経験が、その課題に負けずに前に進ませてくれる助力になっているように思います。
いろいろな科目を勉強する意味

